2022-23シーズン。
ドイツ・ブンデスリーガでプレーする日本人選手は9人。
※青文字を押すと、その選手の詳細が確認できます。
ブンデスリーガは世界トップレベルのリーグで、W杯出場経験のある日本人がズラリと並びます。
そんな強豪ひしめくブンデスリーガに、今年度10人目の日本人選手が誕生しました。
”上月壮一郎”
おそらく、よほどのサッカー通でなければ知らない名前です。
それもそのはず、上月選手はJ2クラブで戦力外になり、ドイツ5部でプレーしていた選手です。
『J2戦力外から2年後にブンデスリーガ』という驚くべきサクセスストーリーを描く男。
今回は、上月壮一郎のプレースタイルと経歴をご紹介します。
上月壮一郎について
- 名前:上月壮一郎(こうづき そういちろう)
- 生年月日:2000年12月22日
- 出身地:京都府宇治市
- 所属クラブ:シャルケ04(ドイツ)
- ポジション:FW/MF/DF
- 身長:181cm
- 体重:74kg
J2戦力外からブンデスリーガに
Embed from Getty Imagesプロスポーツは非常に厳しい世界です。
結果が出ず、チームの戦力になれなければ0円提示(戦力外通告)を受けることに。
上月選手は、2021年末に京都サンガ(当時J2)から戦力外通告を受けた過去があります。
数ヶ月間の”無所属”の後、ドイツ5部でプレー。
プライドを捨てて”アマチュアリーグ”から再出発し、あれよあれよとステップアップ。
戦力外通告を受けてから約2年後。
上月選手はドイツ・ブンデスリーガのシャルケ04とプロ契約を結びました。
シャルケ04でプレーした日本人選手
・吉田麻也(現在所属)
・内田篤人
・板倉滉
U-17W杯に出場
Embed from Getty Images先でも述べた通り、”戦力外通告”を受けた経験のある上月選手。
「苦労人」というイメージがついてしまいそうですが、アマチュア時代は”超”がつくほどのエリート街道を歩んでいます。
15歳から世代別日本代表に選出され、U-17W杯にも出場。
17歳でプロデビューを飾るなど、10代の頃から異彩を放つ選手でした。
U-17W杯には、現在オーストリアでプレーする中村敬斗選手らと出場しています。
【中村敬斗のプレースタイルと経歴】
上月壮一郎のプレースタイル
Embed from Getty ImagesDFからFWまで複数ポジションをこなし、ユーテリティ性を発揮する上月選手。
攻撃に強みを持ち、『古都のクリロナ』の異名を持つ選手です。
- ドリブル突破
- フィジカルの強さ
- 得点力
海外の選手にも当たり負けせず、力強いドリブルで突破。
そして、ゴール前では抜け目なさを発揮する、全盛期のクリスティアーノ・ロナウドを彷彿とさせるプレーを見せます。
上月壮一郎の経歴
- 宇治翔FC(宇治市立宇治小学校)
- 京都サンガF.C.U-15(立命館宇治中学校)
- 京都サンガF.C.U-18(立命館宇治高校)
- 京都サンガF.C.
- FCデューデン(ドイツ5部)
- シャルケ04 セカンドチーム(ドイツ4部)
- シャルケ04(ドイツ)
小学生時代
小学生時代は、宇治翔FCでプレーしています。
宇治翔FCは小学生年代の強豪チームで、のちに関西の強豪高校に進学する選手を大勢輩出しています。
上月選手は、宇治翔FCと並行し、京都サンガのサッカースクールにも通っていました。
中学生時代
中学生時代は、京都サンガF.C.U-15でプレーしています。
中学3年時には、U-15プレミアリーグで日本一に。
決勝戦では、コンサドーレ札幌U-15を6-0でくだし、圧倒的な力を見せつけました。
個人でも、15歳から世代別日本代表として活躍します。
京都サンガF.C.の福岡慎平選手は、京都サンガのスクール時代からの同期です。
高校生時代
Embed from Getty Images高校生時代は、京都サンガF.C.U-18でプレーしています。
高校2年時にJユース杯で日本一に輝き、上月選手自身も1ゴール。
3年生になると2種登録を結び、高校生にしてJ2デビューも果たします。
京都サンガF.C.
Embed from Getty Images2019年に京都サンガF.C.に加入します。(2018年からトップチームでもプレー)
順風満帆のユース時代とは裏腹に、4年間でわずか18試合の出場に留まります。
SB(サイドバック)にトライするなど、新境地を開こうとするも鳴かず飛ばず。
20歳にして戦力外通告を受けることになります。
京都サンガ退団の後、2ヶ月の”無所属状態”を経験しています。
FCデューレン(ドイツ5部)
2022年2月に、FCデューレンに加入します。
ドイツは3部リーグ以上がプロリーグとされています。
FCデューレンはドイツ5部に在籍し、「プロ契約選手もアマチュア契約選手もいる」という環境。
半年の在籍で、11試合5ゴールを記録し、チームは首位で4部リーグに昇格します。
シャルケ04Ⅱ(ドイツ4部)
2022年8月に、シャルケ04Ⅱに加入します。
シャルケ04Ⅱは、吉田麻也選手も所属するシャルケ04のセカンドチームです。
ドイツ4部リーグに在籍し、結果を残せばトップチームに昇格できる制度です。
有望株がひしめく中、上月選手は14試合で8ゴール。
3試合連続ゴールを決めるなどのインパクトを残し、わずか半年でトップチームに昇格します。
シャルケ04
2022年12月にシャルケ04とプロ契約を結びました。
近年は2部に降格にした時期もあったものの、かつてはCL(チャンピオンズリーグ)でベスト4にも進んだ古豪クラブです。
5大リーグでどんな活躍を見せるのかに注目が集まります。
まとめ
J2戦力外から2年後にブンデスリーガに。
上月選手のステップアップに「驚きと喜び」の感情を抱く京都サポーターは多く、まさに”京都の誇り”です。
超エリートが挫折を味わい、精神的にもタフになっていることは間違いありません。
これから、どんな”成り上がり”を見せてくれるのでしょうか。
期待せずにはいられません。
上月選手と同様に、”将来の日本代表候補”として期待される選手たちについてはこちらにまとめています。
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