「遅咲きだった天才」
北京世代のトップを走っていた選手。
”ガンバ大阪ユースの最高傑作”が全盛期を迎えたのは、30歳を過ぎてから。
誰もが”早熟型”だと思っていた男は、実は”大器晩成型”。
40歳が近づいた今も、まだまだ川崎の最重要選手です。
今回は、家長昭博のプレースタイルと経歴をご紹介します。
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。
家長昭博ってどんな選手?
- 名前:家長昭博(いえなが あきひろ)
- 生年月日:1986年6月13日
- 出身地:京都府長岡京市
- 所属チーム:川崎フロンターレ
- ポジション:MF/FW
- 背番号:41番
- 身長:173cm
- 体重:70kg
- 利き足:左足
日本代表歴
Embed from Getty Images- A代表:3試合(2007年、2011年)
- 世代別:2005年ワールドユース(北京五輪世代)
日本代表としてプレーしたのは、たったの3試合。
家長選手の実績から考えると、「代表と縁がなかった」という印象です。
2005年にはワールドユースに出場。
世代のトップを走る選手でしたが、”北京五輪”の出場は逃しています。
2018年JリーグMVP
Embed from Getty Images「早熟タイプ」
そう思われていた天才・家長は、実は「大器晩成」。
2018年で、自身初のJ1リーグMVPに輝きました。
プロになって以降、川崎が9クラブ目。
エリートだった学生時代とは裏腹に、苦労して日本の頂点に辿り着きました。
ガンバ大阪ユースの最高傑作
Embed from Getty Imagesこれまでに、数多くの日本代表選手を輩出してきたガンバ大阪ユース。
「最高傑作は誰か?」という話題になれば、必ず挙がる”家長昭博”という名前。
宇佐美選手の兄は、家長選手の同級生。
天才・宇佐美貴士をもってしても、「衝撃だった」言わせてしまうのが、天才・家長昭博です。(参照:Football Channel)
本田圭佑との仲
約束の時間になった。
— 川崎フロンターレ (@frontale_staff) October 10, 2023
本人自ら志願の仮装。
中学の3年間、同じチームでプレーし、
生年月日も一緒。
そんな運命のような人の仮装。
まさに、トッポバッターにふさわしい。
おっと失礼。
トップバッターにふさわしい。
【プロモ】#frontale #2023カワハロ #川崎フロンターレはサッカークラブです pic.twitter.com/rUvfJP8vI6
- 生年月日は同じ
- 2人同じくMF
- ガンバ大阪Jr.ユースのチームメイト
家長選手と本田圭佑さんは、中学生からの仲。
川崎恒例のハロウィンのコスプレでは、”本田圭佑の仮装”をした家長選手。
「クールに見えて面白い」ことは、サッカーファンの間では有名です。
俳優・淵上泰史との仲
俳優・淵上泰史さんは、ガンバ大阪ユースの先輩。
”コーヒー好き”の渋い男同士、今でも交友があります。
家長昭博の着用スパイク
Embed from Getty Imagesメーカー:MIZUNO(ミズノ)
家長選手はミズノの”モレリアⅡ”を着用しています。
軽く・柔軟性・素足感覚をバランス良く備えた天然皮革のスパイクです。
家長昭博のプレースタイル
Embed from Getty Images「時間を操る男」
「時間を止められる」。
対峙した選手に、そんな”よくわからないこと”を言わせてしまう選手。
- 高いテクニック
- 2人に囲まれても取られないキープ力
- 常に冷静
高いテクニックを有していたのは昔から。
2人に囲まれても、”平気な顔”でボールキープ。
その間に、周囲の様子を全て把握。
常に冷静で、すべて視えている。
プレースタイルこそ違いますが、どこか”メッシっぽさ”を感じる選手です。
家長昭博の経歴
- 長岡京スポーツ少年団
- ガンバ大阪Jr.ユース
- ガンバ大阪ユース
- ガンバ大阪
- 大分トリニータ
- セレッソ大阪
- マジョルカ(スペイン1部)
- 蔚山現代(韓国)
- ガンバ大阪
- 大宮アルディージャ
- 川崎フロンターレ
小学生時代
小学生時代は、長岡京SSでプレーしています。
友達に誘われ、小学2年生でサッカーを開始。(参照:SNSE 長岡京)
いつしか”関西の有名人”になり、ガンバ大阪ユースへと進みます。
宇佐美貴士選手も、長岡京SSからガンバ大阪ユースに進んでいます。
中学・高校生時代
中学、高校生時代はガンバ大阪アカデミーでプレーしています。
- ガンバ大阪Jr.ユース
- ガンバ大阪ユース
アカデミー時代は、”飛び級に次ぐ飛び級”。
・中学生:ユースに参加
・高校生:二種登録し、トップに帯同
高校3年時には、ガンバ大阪とプロ契約を結んでいます。
ガンバユース時代のチームメイト
・本田圭佑(Jr.ユースまで)
・東口順昭(Jr.ユースまで)
・安田理大(1学年後輩) など
ガンバ大阪
Embed from Getty Images2004年にガンバ大阪に昇格します。
- 高校3年生でトップ昇格
- J1優勝を経験
- 日本代表初招集
20代前半にして、「ガンバの最高傑作」という呼び名に恥じない実績。
しかし、この頃はトガッていた時期。
当時ガンバを指揮していた西野監督(元・日本代表監督)に「帰れ!」と言われ、試合終了を待たずに帰ったことも。
また、”スタメン定着”には至らず、新天地に活躍の場を移します。
ガンバでの成績
・2004年:8試合1ゴール
・2005年:24試合0ゴール(Jリーグ優勝)
・2006年:28試合2ゴール
・2007年:27試合2ゴール
大分トリニータ
2008年に大分トリニータに期限付き移籍します。
シーズン開幕前に全十字靭帯損傷の大怪我。
翌シーズンに復帰し、レギュラーに定着するもチームは不調。
前年度の4位から、17位に転落し、J2降格を経験します。
大分での成績
・2008年:4試合0ゴール(J1)
・2009年:26試合1ゴール(J1)
大分時代のチームメイト
・西川周作
・森重真人
・金崎夢生
・森島康仁
・東慶悟 など
セレッソ大阪
2010年にセレッソ大阪に期限付き移籍します。
シーズン序盤はベンチスタートだったものの、徐々に本領を発揮。
南アフリカW杯後に香川真司選手がドイツに渡り、出場機会が激増。
”家長が中心”となるサッカーで、Jリーグ優勝争いを繰り広げました。
セレッソでの成績
・2010年:31試合4ゴール
セレッソ時代のチームメイト
・香川真司
・清武弘嗣
・乾貴士
・扇原貴宏
・山口蛍 など
マジョルカ(スペイン)
Embed from Getty Images2010年12月にマジョルカに移籍します。
冬の移籍市場で加入し、”まずまずの結果”を残した1シーズン目。
翌シーズンは監督が代わり、まさかの構想外に。(参照:Sportiva)
韓国・日本に期限付き移籍をし、その後マジョルカに復帰して半年間プレー。
天才が、「大きな壁」にぶつかりました。
マジョルカでの成績
・2010-11:14試合2ゴール
・2011-12:4試合0ゴール
・2013-14:7試合0ゴール(復帰・2部リーグ)
マジョルカでプレーした日本人選手
・大久保嘉人
・久保建英
蔚山現代(韓国)
Embed from Getty Images2012年2月に蔚山現代に期限付き移籍します。
「Kリーグを経験してみたかった」という意志のもと、韓国移籍が実現。
ACLでは、FC東京と対戦しています。
家長選手の退団後も蔚山はACLを勝ち進み、アジア王者に輝いています。
蔚山での成績
・2012年:12試合1ゴール
蔚山でのチームメイト
・イ グノ(元・磐田、G大阪)
・キム スンギュ(元・神戸、柏)
・イ ホ(元・大宮)
・カク テヒ(元・京都) など
ガンバ大阪
Embed from Getty Images2012年7月にガンバ大阪に期限付き移籍します。
古巣に復帰し、FWやトップ下でプレー。
まさかのJ2降格となるも、翌シーズンもチームに残留。
夏には所属元のマジョルカに復帰することになり、宇佐美貴士選手とはほぼ入れ違いになっています。
ガンバでの成績
・2012年:12試合5ゴール
・2013年:17試合1ゴール(J2)
大宮アルディージャ
Embed from Getty Images2014年に大宮アルディージャに完全移籍します。
自身3度目のJ2降格の憂き目に遭うも、1年でJ1に復帰。
日本人離れしたボールキープに、創造性溢れるプレーの数々。
「王様・家長」が本領を発揮し、古くからのサッカーファンが歓喜しました。(参照:Number)
大宮での成績
・2014年:33試合6ゴール(J1)
・2015年:33試合11ゴール(J2)
・2016年:26試合11ゴール(J1)
川崎フロンターレ
Embed from Getty Images2017年に川崎フロンターレに移籍します。
”シルバーコレクター”と言われた川崎が初優勝を飾ったのは、家長選手が加入したシーズン。
個人で見ても、MVPや4度のベスト11。
「大器晩成だった天才」は、今シーズンも圧倒的な存在感を放っています。
川崎での成績
・2017年:21試合2ゴール(Jリーグ優勝)
・2018年:32試合6ゴール(Jリーグ優勝・MVP・ベスト11)
・2019年:26試合0ゴール(ルヴァン杯優勝)
・2020年:29試合11ゴール(Jリーグ、天皇杯優勝、ベスト11)
・2021年:37試合8ゴール(Jリーグ優勝、ベスト11)
・2022年:34試合12ゴール(ベスト11)
まとめ
プロ生活20年。
学生時代から「天才」と謳われた選手が全盛期を迎えたのは、プロ10年を過ぎた頃から。
日本代表としては、大きな実績はありません。
しかし、Jリーグでは紛れもないレジェンド。
現在海外でプレーする川崎出身の選手たちも、”家長昭博”を見て学び、日本代表へと羽ばたきました。
現在37歳。
まだまだ”圧倒的なキープで、チームを牽引していきます。
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