7/2の18:30から、柏レイソルのホーム・三協フロンテア柏スタジアム(日立台)にて、J1リーグ第19節「柏レイソルvs鹿島アントラーズ」が開催されました。
柏レイソルは前節の敗戦により、順位をひとつ落としての5位。
また、今シーズン大活躍を見せている高橋祐治選手とドッジ選手が累積警告による出場停止。
チームとしての底力が試される一戦となります。
対する鹿島アントラーズは現在2位。
7/1には上田綺世選手がベルギーのサークル・ブルージュへの移籍が正式発表されました。
リーグ屈指の選手層を生かし、エースの穴を埋められるかどうかに注目です。
両チームとも天皇杯ベスト16まで勝ち上がっているため、7月は6試合の過密日程。
猛暑の中で多くの勝ち点を獲得することで、J1制覇へとグッと近づくはずです。
J1リーグ第19節 柏レイソルvs鹿島アントラーズ 試合前
J1リーグ第19節柏レイソルvs鹿島アントラーズ18:30からのキックオフ。
30℃を下回り、風もやや強く、18節の横浜F・マリノス戦のような暑さはありませんでした。
前節はアウェイで大敗を喫しているレイソルは、優勝争いに残るためにも勝ち点3が欲しいところ。
その想いは選手やチームスタッフだけではなく、サポーターも同じです。
この日はホーム側からスタジアムに入ると、サポーターによって掲げられた横断幕が。
サポーターが一体となり、選手たちをサポートしようという気持ちが伝わってきます。
また、試合前・試合後には黄色い戦士達に向けて横断幕が掲げられました。
もちろん、昨シーズンは15位と低迷していたことは理解しています。
それでも、今年の快進撃はJ2からの昇格後、即J1を制した2011年シーズンを思い出さずにはいられません。
「俺たちはシャーレを掲げたい!」やってやろうぜ柏の男たち。
この言葉には、2011年の再現をと願うサポーターの想いが込められているはずです。
対する鹿島アントラーズも大勢のサポーターがスタジアムに駆けつけ、スタジアムのボルテージは最高潮。
最高の雰囲気での上位対決となりました。
シャーレ
優勝トロフィーのこと。
シャーレを掲げたい=優勝したいの意味。
J1リーグ第19節 柏レイソルvs鹿島アントラーズ スタメン・ベンチ入りメンバー
柏レイソル
ベンチ入りメンバー
- GK 猿田遥己
- DF 土屋匠
- MF 中村慶太
- MF 加藤匠人
- MF 山田雄士
- FW 武藤雄樹
- FW 森海渡
鹿島アントラーズ
ベンチ入りメンバー
- GK 沖悠哉
- DF 林尚輝
- MF 和泉竜司
- MF アルトゥール・カイキ
- MF ディエゴ・ピトゥカ
- MF 舩橋佑
- FW エヴェラウド
J1リーグ第19節 柏レイソルvs鹿島アントラーズ 試合開始
前半22分 柏レイソル フリーキック
ピッチ中央でボールを受けたMF椎橋選手がFW細谷選手にスルーパス。
細谷選手が裏に抜け出しますが、鹿島DF関川選手がファールで止め、関川選手にはイエローカードが提示されました。
このシーンでは細谷選手が大きなチャンスを迎えており、VARでのチェックが行われました。
このVARチェックでは、「関川選手はイエローではなく、レッドカードではないか?」ということの確認です。
チェックの結果、DOGSO(決定機会の阻止)には該当しないと判断し、関川選手のカードの色はそのままイエローカードとなりました。
関川選手を含む鹿島の選手・サポーターは、レッドカードが提示されずホッとしたはずです。
このプレーで得たフリーキックを柏MFサヴィオ選手が蹴りますが、シュートは惜しくも壁に阻まれます。
※DAZNでは、審判のジャッジについて検証する番組「ジャッジリプレイ」が放送されています。
視聴者の気になったプレーを解説してくれる番組で、とてもオススメの番組です。
前半アディショナルタイム 鹿島アントラーズ1点目 得点者:キム・ミンテ
鹿島DFキム・ミンテ選手が前線にロングフィード。
FW鈴木選手が柏DFに競り勝ち、ボールはフリーのFW土居選手の元へ。
土居選手はキーパーの動きを見てシュートを打ちますが、それを柏GK佐々木選手がストップ。
20歳の守護神佐々木選手のスーパーセーブで難を逃れました。
ですが、そのプレーで得たコーナーキックを鹿島MF樋口選手が蹴り、DFキム・ミンテ選手が頭で合わせてゴール。
このゴールは、キム・ミンテ選手にとって鹿島加入後初ゴールとなりました。
ロングフィード
前線の選手に対して、長い距離のパスをすること。
前半終了
前半は、終了直前のゴールで鹿島が1点リードで終えました。
レイソルは相手ゴールに迫る機会も多く、守備も統率されていただけに悔しい失点となりました。
ただ、前節のマリノス戦とは違い、上位相手にも非常に良いサッカーができています。
両チームともに球際に厳しく、観ている側も思わず熱くなってしまうような試合展開でした。
後半開始
レイソルはハーフタイムでの選手交代はなく、前半と同じメンバーで後半戦に臨みます。
対する鹿島は、安西選手に代わりアルトゥール・カイキ選手がピッチイン。
非常に締まった良い試合なだけに、後半での逆転劇に期待です。
後半18分 柏レイソル1点目 得点者:武藤雄樹
右サイドでボールを受けた柏MFサヴィオ選手が相手選手複数人を引きつけてから左足で対空時間の長いクロス。
そのボールをFW武藤選手が頭で流し込み、柏が同点に!
武藤選手はホーム2試合連続で交代後すぐのゴールとなりました。
昨シーズンの加入から、怪我の影響もありなかなか得点を奪えずにいましたが、今は柏サポーターの心をガッチリと掴んでいます。
後半37分 鹿島アントラーズ2点目 得点者:エヴェラウド
左サイドからのスローインからワントラップで抜け出した鹿島FW鈴木選手。
柏DF上島選手の足が鈴木選手の足にかかり転倒。
このプレーで鹿島にPKを与えてしまいました。
このPKを鹿島FWエヴェラウド選手がきっちりと決め、鹿島がリードを奪います。
柏GK佐々木選手もシュートに触れてはいただけに、非常に悔しい気持ちがあるはずです。
このPKのシーンでは、PKを獲得した鈴木優磨選手がピッチ中央でゴールに背を向けていました。
鹿島公式サイトでのインタビューによれば、鈴木選手はエヴェラウド選手復活の手助けをしているそうです。
エヴェラウド選手は2020年にJリーグベストイレブンに選出されています。
ですが、近年はあまり結果を残せていない状況です。
エヴェラウド選手に今シーズン初ゴールを決めてほしいという気持ちからPKを譲り、PKを観ていられないほどの緊張感からゴールに背を向けていたようです。
試合終了
2022年Jリーグ第19節 柏レイソルvs鹿島アントラーズは1-2で鹿島アントラーズの勝利となりました。
レイソルは非常に良いサッカーを披露し、勝ちたいという想いも全面に出ていました。
ただ、内容が悪いながらも決めるべきところを決め切る鹿島の強さを痛感させられました。
試合を終えての感想
柏レイソル
レイソルは残念ながら2連敗となり、順位も6位に後退しました。
前節とは異なり、今節は良いサッカーができていたことは明るい部分です。
ただ、決定機をモノにするという点においては、現状上位チームとは差があるのかもしれません。
その中で、マテウス・サヴィオ選手、椎橋慧也選手、武藤雄樹選手の3選手がプレーが際立っているように感じました。
マテウス・サヴィオ
10番を背負うサヴィオ選手は、Jリーグ全チームからマークを受けるほどの実力です。
その実力を、マリノス、アントラーズと強豪相手にも発揮できている点はとてもポジティブな要素です。
今後のレイソルの躍進には、サヴィオ選手の活躍にかかっていると言っても過言ではありません。
椎橋慧也
前節のマリノス戦では出場停止で不在。
その試合での大敗によって、改めて存在の大きさに気づいた方も多いのではないでしょうか。
攻撃の起点となるパスを出すことに加え、相手の攻撃を中盤で潰すことのできるファイターの存在は、相手攻撃陣にとっては厄介であること間違いありません。
武藤雄樹
武藤選手は昨シーズンに浦和レッズから加入。
ACL優勝の経験もあり、レイソルサポーターからの期待も大きいものでした。
怪我に離脱もあり、目に見える結果出ていませんでしたが、ホーム2試合連続で交代後即ゴール。
嫌な流れを断ち切ることのできるジョーカーの存在は、強いチームに必要不可欠です。
鹿島アントラーズ
この試合、鹿島からすると思うように試合を運べなかったはずです。
それにも関わらず勝ち点3を取り切る力は、さすがの一言です。
サポーターもスタジアムに大勢駆けつけ、アウェイとは思えないほどに空気感を作り出していました。
柏サポーター目線として、鈴木優磨選手と常本佳吾選手は非常に良い選手だと感じました。
鈴木優磨
攻撃の起点になるプレー、空中戦の強さ、チームを鼓舞する姿、どれも別格でした。
森保監督との不仲も噂されますが、日本代表に入るべき存在だと強く感じます。
また、練習後や試合後など、ピッチを出る時には必ずピッチに一礼していた点も印象的です。
常本佳吾
常本選手は以前、「三笘薫を止めた男」としてJリーグサポーターの間で有名になりました。
守備はもちろんのこと、抜群のタイミングでのオーバーラップ、2人に寄せられてもボールを失わない技術が光っていました。
まとめ
「今節こそは上位相手に勝利を」という想いでスタジアムに向かったので、この敗戦はとても悔しいです。
試合全体としてはとても緊張感があり、誰もが良いゲームだと感じるような素晴らしい試合でした。
また、両チームのサポーターが素晴らしい雰囲気を作り上げており、「声が出せればもっと盛り上がるのに・・・」と感じてしまう程でした。
個人的には、日立台でレイソルがゴールを決めると、スタジアムの空気が一変するのが大好きです。
今節の武藤選手のゴール後、選手の躍動感に誘われるように、スタジアム全体が「いけるぞ!!」という雰囲気になったことに鳥肌がたちました。
次節の名古屋戦では、ホームで勝利を!
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