「海外でプロになったサッカー選手たち」
プロサッカー選手になる正統派ルートは、”高卒・大卒でのJリーグ入り”。
しかし、最近増えているのが、”卒業・即・海外”。
- 争奪戦の末に、海外を決断
- 日本のクラブからは声がかからず、海外へ
大人気銘柄だった選手もいれば、見向きもされなかった選手も。
理由は様々ですが、”海外でプロスタート”という道が普及しつつあります。
今回は、海外でプロなったサッカー選手たちについてご紹介します。
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。
逆輸入Jリーガー
Embed from Getty Images『逆輸入=海外でプロになった選手が日本のクラブに加入すること』
海外でプロになり、その後Jリーグに加入した選手も複数人います。
中には、日本代表を経験している選手も。
ここでは、”現在Jリーグでプレーしている逆輸入選手”をご紹介します。
選手名 | 2024年の所属クラブ |
---|---|
宮市亮 | 横浜F.マリノス |
長澤和輝 | ベガルタ仙台 |
林彰洋 | ベガルタ仙台 |
伊藤翔 | 横浜FC |
渡邊凌磨 | 浦和レッズ |
木下康介 | 柏レイソル |
ファン ウェルメスケルケン際 | 川崎フロンターレ |
宮市亮
学生時代の成績
・2009年U-17W杯出場
・第88回・89回全国高校サッカー選手権出場
中京大中京高校卒業後、”アーセナル”に移籍。
のちに、19歳で日本代表デビューを果たしています。
海外生活は約10シーズン。
- イングランド:3クラブ
- オランダ:2クラブ
- ドイツ:1クラブ
ボルトン時代に、チェルシーDF陣をスピードでブッチ切ったシーンは今見ても鳥肌もの。
度重なる怪我に泣いた選手ですが、何度でも復活。
現在は、横浜F.マリノスの一員です。
Embed from Getty Images長澤和輝
学生時代の成績
・第88回全国高校サッカー選手権出場
・関東大学サッカー1部リーグ3連覇
大学3年時に横浜F.マリノスの特別指定選手としてプロデビュー。
正式入団はせずに、大学卒業(2014年)と同時に海外へ。
3シーズンにわたってケルン(ドイツ)でプレー。
ドイツ1部リーグには10試合以上に出場しています。
2015年にジェフ千葉に移籍し、浦和時代には”日本代表”にも選出。
現在は、ベガルタ仙台(J2)でプレーしています。
Embed from Getty Images林彰洋
学生時代の成績
・2007年U-20W杯出場
・第84回全国高校サッカー選手権出場
大学2年時に日本代表の合宿に初参加したGK。
卒業を待たずにプリマス(英2部)に入団し、ベルギーでもプレー。
2年間海外でプレーし、2012年にJリーグ入りを決断しています。
2019年にはJリーグ ベストイレブンに。
出場こそないものの、日本代表には複数回選出。
現在は、ベガルタ仙台(J2)でプレーしています。
伊藤翔
学生時代の成績
・U-18日本代表
・第85回全国高校サッカー選手権出場
アーセナルの練習に参加した”和製アンリ”。
高校卒業後に、グルノーブル(フランス2部)に入団。
この入団は、”Jリーグ発足以来、初の直・海外”になりました。
4シーズン過ごしたのち、現在はJリーグ15シーズン目。
横浜FCでプレーしています。
渡邊凌磨
学生時代の成績
・2013年U-17W杯出場
・第93回全国高校サッカー選手権出場
高校卒業後に早稲田大学に進学するも、中退してドイツへ。
ユースチームから昇格するも、ドイツ2部リーグでの出番はなし。
2018年にアルビレックス新潟(当時J2)に加入し、現在はJリーグ7シーズン目。
YouTube配信もしているアタッカーです。
2024年からは、浦和レッズでプレーします。
木下康介
学生時代の成績
・U-17日本代表
・クラブユース得点王(2年連続)
横浜FCユースからドイツに渡った190cmのFW。
怪我の影響でフライブルグ(ドイツ1部)のトップ昇格はならなかったものの、4カ国でプレー。
- ドイツ
- スウェーデン
- ベルギー
- ノルウェー
2021年夏にJリーグヘ。
2024年からは、柏レイソルでプレーします。
ファン ウェルメスケルケン際
学生時代の成績
・ヴァンフォーレ甲府ユース出身
トップ昇格の話がある中、海外移籍を決断。
自身のルーツ・オランダに渡り、大学に通って語学を習得。
無所属期間もあったものの、オランダでのプレーは9シーズン。
2024年に川崎フロンターレに移籍しています。(Jリーグ初挑戦)
海外でプロになった13人の選手
選手名 | 2023-24シーズンに所属するクラブ |
---|---|
中井卓大 | マハダオンダ (スペイン3部) |
福田師王 | ボルシアMG (ドイツ) |
チェイス アンリ | シュツットガルトⅡ (ドイツ) |
佐藤恵允 | ブレーメン (ドイツ) |
アペルカンプ真大 | デュッセルドルフ (ドイツ2部) |
内野貴史 | デュッセルドルフ (ドイツ2部) |
伊藤達哉 | マクデブルグ (ドイツ2部) |
水多海斗 | ビーレフェルト (ドイツ3部) |
長田澪 バックハウス | FCフォレンダム (オランダ) |
池下由也 | デン・ボス (オランダ2部) |
小久保玲央ブライアン | ベンフィカB (ポルトガル) |
三浦和良(カズ) | UDオリヴェイレンセ (ポルトガル2部) |
横田大祐 | KAAヘント (ベルギー) |
吉永夢希(2月に移籍) | ゲンク (ベルギー) |
辛島侑烈 | FKジャルギリス (リトアニア) |
中井卓大
小学生時代から”レアル マドリード”でプレーするMF。
順調に昇格を続けてきましたが、トップ昇格直前で大きな壁に阻まれています。
2023-24シーズンは、マハダオンダ(スペイン3部)にレンタル移籍中です。
福田師王
学生時代の成績
・第99回・100回・101回全国高校サッカー選手権出場
・総体・選手権得点王
神村学園高校を卒業後にドイツに渡ったFW。
ユースチームで活躍しつつ、U-22日本代表でもプレー。
2024年にボルシアMGのトップチームに昇格。
板倉滉選手と共に、ブンデスリーガで戦います。
チェイス アンリ
学生時代の成績
・U-21W杯出場
・第100回全国高校サッカー選手権出場
尚志高校卒業後に、ドイツに渡ったDF。
父はアメリカの元軍人。
驚くべきことに、サッカーを始めたのは中学生から。
身体能力が抜群で、2023年にはU-20W杯にも出場。
現在は、シュツットガルトのセカンドチームでプレーしています。
佐藤恵允
学生時代の成績
・U-22日本代表
・関東大学サッカー1部リーグ ベストイレブン
明治大学卒業前にドイツに渡ったFW。
大学生にして”パリ五輪世代の代表”でプレー。
2023年アジア大会では日本代表を準優勝へと導き、日本中に名前を轟かせました。
現在は、ブレーメンのセカンドチームに所属。
2024年1月のバイエルンミュンヘン戦では、ブンデスリーガでメンバー入りを果たしています。
アペルカンプ真大
学生時代の成績
・東京都U-12選抜
・三菱養和ジュニアユース出身
中学生の頃に、父の故郷ドイツへ。
デュッセルドルフの下部組織に入団し、現在はトップチームでプレー。
日本・ドイツ両国の世代別代表への招集歴もある選手。
国籍選択にも注目です。
内野貴史
Embed from Getty Images学生時代の成績
・柏U-12、ジェフユース出身
ジェフ市原・千葉への昇格を逃し、ドイツに渡ったSB(サイドバック)。
2024年でドイツ6シーズン目。
”パリ五輪世代の日本代表”にも招集されています。
現在はデュッセルドルフに所属しており、田中碧選手、アペルカンプ選手とチームメイトです。
水多海斗
学生時代の成績
・FC東京U-15むさし出身
・第97回全国高校サッカー選手権出場
前橋育英高校卒業後、ドイツに渡ったMF。
アマチュア契約からスタートし、ドイツ国内でトップチームまで上り詰めた選手。
現在はビーレフェルト(ドイツ3部)に所属。
2021-22シーズンまではブンデスリーガに所属しており、堂安律選手もプレーしていたクラブです。
長田澪 バックハウス
学生時代の成績
・川崎フロンターレU-12出身
13歳で父の故郷・ドイツに渡ったGK。
U-20ドイツ代表に選出されており、”国籍選択”にも注目が集まる選手です。
現在は、フォレンダム(オランダ1部)で正GKを務めています。
池下由也
オランダ出身のボランチ。
対人プレーに自信を持ち、直接FKも決めれる選手。
家族は日本に住んでいるようで、「いつか日本でプレーしたい」と語っています。(参照:エキサイト)
小久保玲央ブライアン
学生時代の成績
・U-18日本代表場
・柏レイソルU-18出身
柏U-18時代の活躍が認められ、高校卒業と同時にポルトガルに渡ったGK。
”パリ五輪世代の日本代表”にも選出されています。
ポルトガルの3強・ベンフィカのセカンドチームに所属。
最近は、トップチームでベンチ入りすることも。
三浦和良(カズ)
Embed from Getty Images誰もが知る”KING・カズ”。
静岡学園高校1年時にブラジルに渡り、プロサッカー選手に。
Jリーグ初代MVPであり、日本代表でもエースを務めたスター選手。
56歳となる現在も現役です。
Embed from Getty Images横田大祐
学生時代の成績
・川崎フロンターレユース出身
川崎フロンターレU-18を途中で退団したMF。
ドイツに渡るもプロは遠く、ラトビアでプロデビュー。
ポーランド時代はポドルスキ選手、奥抜侃志選手とチームメイトに。
2024年に、KAAヘント(ベルギー)へとステップアップ移籍。
日本でプロになれなかった選手が、欧州マイナーリーグ経由で、大きな夢を実現しようとしています。
吉永夢希
学生時代の成績
・2023年U-17W杯出場
・第101、102回全国高校サッカー選手権出場
神村学園高校を卒業後に、ベルギーへと渡るSB(サイドバック)。
2023年にはU-17W杯にも出場。
福田師王選手に続き、2年連続で”神村学園からの海外移籍”になります。
辛島侑烈
学生時代の成績
・ベガルタ仙台Jr.ユース出身
・桐蔭高校出身
桐蔭高校卒業後に、びわこ成蹊大学に進学。
高校時代はレギュラーだったものの、大学では1.5軍。
プロからのオファーはなく、就活をしている中で海外挑戦を決意。(参照:note[辛島侑烈])
ドイツ5部リーグからスタートし、現在はFKジャルギリス(リトアニア1部)でプレーしています。
まとめ
「海外でのプレー」というと、”日本で結果を残した選手”というイメージを持ちます。
たしかに我々の耳に届くのは、日本での知名度がある選手の移籍ばかり。
しかし、”ひっそりと移籍”している選手も大勢います。
2024年の横田大祐選手の移籍は、まさにその典型例。
Jリーグ経験のない選手が、渡辺剛選手、シュミットダニエル選手の同僚になりました。
「日本でダメなら、海外挑戦」
海外でプロキャリアをスタートする選手は、確実に増えています。
ちなみに、今回ご紹介した横田選手や水多選手、辛島選手は”なかむらしゅんすけ”が運営するエージェントと契約しています。
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