「テレビでサッカーの試合を観たことあるけど、けっこう楽しいよね。でも、ポジションがよくわからないなぁ」という方は非常に多いです。
サッカーを全く知らない人だと、「サッカーって走りながらボールを蹴るスポーツでしょ?」という認識の人もいます。
たしかに間違いではありませんが、実際にはとても難しいスポーツです。
- 味方や相手の位置を把握し、どこにパスを出せばゴールを奪えるのか。
- 相手の身体の向きを考えると、こっちの方向へのドリブルなら相手を抜けるだろう。
- 相手をこの方向にドリブルさせれば、ボールを奪えるぞ。
- キーパーの重心を考えると、このコースへのシュートなら入るぞ。
こんなに細かいことを、前半・後半の45分ずつ・計90分間ずっと考えながらプレーしています。
「難しいスポーツだと、今から詳しくなるのは難しそうかな」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
ひとつひとつ知っていくと、サッカー観戦がドンドン楽しくなります。
そこで今回は、サッカー観戦をもっと楽しむためにサッカーのポジションについて”超かんたんに”解説します。
別記事にて、サッカーとフットサルのポジションの違いも記載しているので、フットサルのことを知りたい方はこちらも読んでみてください。
(参照:【サッカーとフットサルの違い】初心者でもよくわかる!ポジションの違いを”超かんたんに”解説)
サッカーのフォーメーションを簡単に解説
「4-4-2」や「3-5-2」のような数字の羅列を聞いたことはありませんか?
試合前の選手紹介の時に、実況の方がこのような数字を視聴者に伝えます。
この数字は、チームのフォーメーションを意味しています。
ゴールキーパーは各チーム1人ずつですが、他のポジションの人数は決まっていません。
チームの戦術によってポジションの人数が違うので、選手紹介の時にそれぞれのポジションの人数も教えてくれています。
数字の意味は、左側の数字ほど守備的な選手になります。
例えば「4-4-2」の場合、左から「4」は守備的な選手が4人、「4」が真ん中の選手4人、「2」が攻撃的な選手が2人という意味です。
今回はこの「4-4-2」のフォーメーションを例に、ポジションの解説をします。
(参照:4-4-2とか4-3-3ってどういう意味?サッカーのフォーメーションについて”超わかりやすく”解説)
フォーメーションは、試合の途中で変更することも多いです。
守りを強化したい時は守備的な選手を増やしたり、得点を奪うために攻撃的な選手を増やすこともあります。
サッカーのポジションを簡単に解説
サッカーは1チーム11人で試合をしますが、それぞれのチームにはポジションが存在します。
大きく4つのポジションがあり、それぞれ役割が異なります。
ゴールキーパー(GK)
ゴールキーパーは「GK」と表記されます。
GKはチームの一番後ろに位置していて、守護神と言われることもあります。
相手のシュートを止めることが主な仕事で、相手に攻め込まれている時ほどよく目立つポジションです。
一番後ろにいるので、試合全体がよく見えます。
それもあり、遠くの選手にも届くように大きな声で味方に指示を出します。
GKはチームで唯一の手を使える選手で、1人だけユニフォームも違います。
ボールをキャッチする技術や投げる技術はもちろん大切ですが、ボールを遠くに蹴る力も必要です。
有名な選手
- 川島永嗣選手 (日本代表)
- 権田修一選手(日本代表)
- 谷晃生選手(日本代表)
- 川口能活さん (元日本代表)
- ノイアー選手(ドイツ代表)
GKは、小さなミスが相手の得点につながってしまいます。
試合の中で活躍していても、1つのミスで批判されてしまうこともあります。
ディフェンダー(DF)
ディフェンダーは「DF」と表記されます。
DFは守備的な選手です。
「4-4-2」のフォーメーションの場合はDFは4人で、同じDFでも2つのポジションがあります。
センターバック(CB)
センターバックはCBとも表記されます。
CBはGKの前に位置する選手で、守備の要とも言われます。
相手のシュートやドリブルをブロックすることが主な仕事です。
相手の選手を跳ね返すパワーが求められるので、背の高い選手やパワーのある選手がCBを務めます。
背が高いので、コーナーキックなどの攻撃時に攻め上がってヘディングでゴールを狙うこともあります。
有名な選手
吉田麻也選手(日本代表)
冨安健洋選手(日本代表)
トゥーリオさん(元日本代表)
那須大亮さん(元Jリーガー・現ユーチューバー)
ファンダイク選手(オランダ代表)
CBも、GK同様に小さなミスが失点につながります。
また、味方のゴールに近い位置なので、ファールにも気をつけなければいけません。
サイドバック(SB)
サイドバックはSBと表記されます。
左右のサイドに1人ずつ配置され、横からの攻めを防ぐことが主な仕事です。
また、前のポジションの選手を追い越してクロスを上げたり、守備をメインとしながらも攻撃も行います。
攻守に走り回ることが求められるので、速く走れる選手・スタミナのある選手が務めます。
有名な選手
- 長友佑都選手(日本代表)
- 酒井宏樹選手(日本代表)
- 中山雄太選手(日本代表)
- 内田篤人さん(元日本代表)
- ロベルト・カルロスさん(元ブラジル代表)
ミッドフィルダー(MF)
ミッドフィルダーはMFと表記されます。
真ん中に位置していて、攻守共にバランスをとることが主な仕事です。
「4-4-2」のフォーメーションの場合、MFは4人になります。
MFはポジションも多岐に渡りますが、今回は代表的な2つのポジションを紹介します。
ボランチ(DMF もしくは CMF)
ボランチはDMFやCMFと表記されます。
試合全体をコントロールする役割があり、攻守のバランスをとることが主な仕事です。
視野の広い選手、パスが上手な選手、相手からボールを奪うことが上手な選手が務めます。
有名な選手
- 遠藤航選手(日本代表)
- 田中碧選手(日本代表)
- 小野伸二選手(日本代表)
- 中田英寿さん(元日本代表)
- モドリッチ選手(クロアチア代表)
厳密言うと、ボランチはポジションではなく、役割のことを意味します。
近年はポジションとしても使われているので、今回はボランチというポジションとして紹介しています。
サイドハーフ(SH)
サイドハーフはSHと表記されます。
サイドに位置していて、ドリブルやクロスでチャンスを作り出します。
また、自らも積極的にゴールを狙います。
速く走れる選手、ドリブルが上手い選手、パス・シュートが上手い選手が務めます。
有名な選手
伊東純也選手(日本代表)
久保建英選手(日本代表)
中村俊輔選手(元日本代表)
本田圭佑選手(元日本代表)
ネイマール選手(ブラジル代表)
同じSHでも、より攻撃的な役割になることもあります。
相手ゴールに近いポジションになる場合はFWと表記されることもあります。
フォワード(FW)
フォワードはFWと表記されます。
ゴールを決めることが主な仕事です。
90分間のうち、89分活躍しなくても、残りの1分でゴールを決めればヒーローになれるポジションです。
ストライカーと呼ばれることもあります。
FWの中の、2つのポジションを紹介します。
センターフォワード(CF)
センターフォワードはCFと表記されます。
チームの中で一番前に位置し、ゴールを狙います。
ゴール以外にも、相手選手を背負いながらボールをキープして、味方選手が前に上がる時間を作り出します。
シュートが上手い選手、競り合いに強い選手、ヘディングが上手い選手が務めます。
有名な選手
大迫勇也選手(日本代表)
岡崎慎司選手(元日本代表)
中山雅史さん(元日本代表)
大久保嘉人さん(元日本代表)
クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル代表)
セカンドトップ(ST)
セカンドトップはSTと表記されます。
CFの少し後ろに位置し、自らゴールを狙いながらもCFに決定的なパスを出します。
誰もが驚くようなプレーをする「ファンタジスタ」と呼ばれる選手もSTが多いです。
シュートが上手い選手、テクニックのある選手、スピードのある選手が務めます。
CFよりも、小柄で俊敏性の高い選手が多いです。
有名な選手
南野拓実選手(日本代表)
香川真司選手(元日本代表)
柳沢敦さん(元日本代表)
メッシ選手(アルゼンチン代表)
ロベルト・バッジオさん(元イタリア代表)
まとめ
サッカーは11人がただボールを蹴っているわけではなく、それぞれに役割があります。
また、「攻撃的な選手だから守備はしない」ということはなく、全員が攻撃も守備もします。
とはいえ、全員が攻撃するという指示だけだと、全員がボールを追いかけてしまいますよね。
小学生低学年ではよく見る光景で、「だんごサッカー」と呼ばれたりもします。
だんごサッカーにならないために、フォーメーションやポジションが存在していて、ポジションを知ることがサッカーを知るための第一歩です。
「4-4-2」というフォーメーションの中でポジションの紹介をしましたが、同じFWでも細かく分けると違うポジションもたくさんあります。
ただ、今回紹介したポジションが一番基本的で、一番わかりやすいです。
もっとサッカーを楽しむためにも、まずは今回紹介したの7つのポジションを覚えてみましょう!
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