「ビッグネームが続々とサウジに」。
シーズンオフといえば、”選手の移籍”で大盛り上がり。
様々な情報が飛び交い、ひとたび契約書にサインをすれば”莫大なお金”が動きます。
その主役となるのは、ヨーロッパ。
世界のトッププレーヤーがヨーロッパに集まるからこそ注目度が高く、移籍にかかるお金も大きくなります。
しかし、2023年の夏は様子が違います。
世界でも指折りのビッグネームたちが、次から次へとアジアのサウジアラビアに。
潤沢なオイルマネーを駆使し、これまでも有名選手を数多く獲得してきました。
ただ、今年は”桁”が違います。
”数百億円規模の移籍”が当たり前のように行われ、今オフの主役の座を完全に奪っています。
今回は、サウジアラビアリーグについてご紹介します。
「サッカーがもっと楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。
2023年夏にサウジアラビアに移籍した選手
早速、サウジアラビアリーグの紹介・・・をしたいところですが、
まずは”2023年夏にサウジアラビア(サウジ)への移籍が決定した選手”を見ていきます。
「海外サッカーはあまり見ないなぁ」という方でも、名前は聞いたことがあるであろうビッグネームたちがサウジへの移籍を決断。
いま、世界中のサッカーファンから特大の注目を集めています。
有名選手の所属チームについては、こちらの記事にもまとめています。
ベンゼマ(元フランス代表)
- 所属クラブ
アル・イテハド - 過去の所属クラブ
・リヨン(フランス)
・レアル マドリード(スペイン)
カンテ(元フランス代表)
- 所属クラブ
アル・イテハド - 過去の所属クラブ
・レスター(イングランド)
・チェルシー(イングランド) など
ジョタ(元フランス代表)
- 所属クラブ
アル・イテハド - 過去の所属クラブ
・ベンフィカ(ポルトガル)
・レアル マドリード(スペイン)
・セルティック(スコットランド) など
ファビーニョ(ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・イテハド - 過去の所属クラブ
・リオ アヴェ(ポルトガル)
・レアル マドリード(スペイン)
・モナコ(フランス)
・リヴァプール(イングランド)
ルイス・フェリペ(イタリア代表)
- 所属クラブ
アル・イテハド - 過去の所属クラブ
・イトゥアーノFC(ブラジル)
・ラツィオ(イタリア)
・ベティス(スペイン) など
ネイマール(ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・ヒラル - 過去の所属クラブ
・サントス(ブラジル)
・バルセロナ(スペイン)
・パリサンジェルマン(フランス)
クリバリ(元セネガル代表)
- 所属クラブ
アル・ヒラル - 過去の所属クラブ
・ヘンク(ベルギー)
・ナポリ(イタリア)
・チェルシー(イングランド) など
ルベン・ネヴェス(ポルトガル代表)
- 所属クラブ:アル・ヒラル
- 過去の所属クラブ
・ポルト(ポルトガル)
・ウルヴァー ハンプトン(イングランド)
ミリンコヴィッチ=サヴィッチ(セルビア代表)
- 所属クラブ
アル・ヒラル - 過去の所属クラブ
・ヘンク(ベルギー)
・ラツィオ(イタリア) など
マウコム(ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・ヒラル - 過去の所属クラブ
・コリンチャンス(ブラジル)
・ボルドー(フランス)
・バルセロナ(スペイン)
・ゼニト(ロシア)
ボノ(モロッコ代表)
- 所属クラブ
アル・ヒラル - 過去の所属クラブ
・アトレティコ マドリード(スペイン)
・サラゴサ(スペイン)
・セビージャ(スペイン) など
フィルミーノ(元ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・ホッフェンハイム(ドイツ)
・リヴァプール(イングランド) など
エドゥアール・メンディ(セネガル代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・スタッド ランス(フランス)
・チェルシー(イングランド) など
マフレズ(アルジェリア代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・ル アーヴル(フランス2部)
・レスター(イングランド)
・マンチェスター シティ(イングランド)など
サン=マクシマン(元 世代別フランス代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・ハノーファー(ドイツ)
・ニース(フランス)
・ニューカッスル(イングランド) など
ケシエ(コートジボワール代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・アタランタ(イタリア)
・チェゼーナ(イタリア)
・ACミラン(イタリア)
・バルセロナ(スペイン)
ロジェール イバニェス(ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・フルミネンセ(ブラジル)
・アタランタ(イタリア)
・ASローマ(イタリア)
ベイガ(世代別スペイン代表)
- 所属クラブ
アル・アハリ - 過去の所属クラブ
・セルタ(スペイン)
ブロゾビッチ(元クロアチア代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・ディナモ ザグレブ(クロアチア)
・インテル(イタリア) など
アレックス テレス(ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・インテル(イタリア)
・FCポルト(ポルトガル)
・マンチェスター ユナイテッド(イングランド)
・セビージャ(スペイン) など
サディオ マネ(セネガル代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・ザルツブルグ(オーストリア)
・サウサンプトン(イングランド)
・リヴァプール(イングランド)
・バイエルン ミュンヘン(ドイツ) など
フォファナ(コートジボワール代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・マンチェスター シティ(イングランド)
・ウディネーゼ(イタリア)
・RCランス(フランス) など
オタビオ(ポルトガル代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・インテルナシオナル(ブラジル)
・ヴィトーリア ギマランイス(ポルトガル)
・FCポルト(ポルトガル)
ラポルト(スペイン代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・バスコニア(スペイン)
・アスレティック ビルバオ(スペイン)
・マンチェスターシティ(イングランド)
ヘンダーソン(元イングランド代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 過去の所属クラブ
・サンダーランド(イングランド)
・コヴェントリー(イングランド)
・リヴァプール(イングランド)
ムサ・デンベレ(元・世代別フランス代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 過去の所属クラブ
・フラム(イングランド)
・セルティック(スコットランド)
・リヨン(フランス)
・アトレティコ マドリード(スペイン)
ヘンドリー(スコットランド代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 過去の所属クラブ
・セルティック(スコットランド)
・クレモネーゼ(イタリア)
・クラブ ブルージュ(ベルギー) など
ワイナルドゥム(オランダ代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 過去の所属クラブ
・リヴァプール(イングランド)
・ローマ(イタリア)
・パリ サンジェルマン(フランス) など
グレイ(ジャマイカ代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 過去の所属クラブ
・バーミンガム(イングランド)
・レスター(イングランド)
・レヴァークーゼン(ドイツ)
・エヴァートン(イングランド)
ジェラード監督(元イングランド代表)
- 所属クラブ
アル・イテファク - 前所属クラブ
アストン・ヴィラ(イングランド) - 現役時代の所属クラブ
リヴァプール(イングランド)
カラスコ(ベルギー代表)
- 所属クラブ
アル・シャバブ - 過去の所属クラブ
・ASモナコ(フランス)
・大連一方(中国)
・アトレティコ マドリード(スペイン)
マテウス カストロ(Jリーグからの移籍)
- 所属クラブ
アル・タアーウンFC - 過去の所属クラブ
・クルゼイロ(ブラジル)
・大宮アルディージャ(日本)
・横浜F.マリノス(日本)
・名古屋グランパス(日本) など
現在プレーしている大物選手
サウジアラビアリーグが大物を補強し始めたのは、今年からではありません。
すでに”世界トップでのプレー経験がある選手”が大勢プレーしており、現時点でもレベルの高いリーグです。
ここでは、日本での知名度も高い5人の選手をご紹介します。
クリスティアーノ・ロナウド(元ポルトガル代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・レアル マドリード(スペイン)
・ユベントス(イタリア)
・マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) など
ルイス・グスタボ(元ブラジル代表)
- 所属クラブ
アル・ナスル - 過去の所属クラブ
・バイエルン ミュンヘン(ドイツ)
・マルセイユ(フランス)
・フェネルバフチェ(トルコ) など
バネガ(元アルゼンチン代表)
- 所属クラブ
アル・シャバブ - 過去の所属クラブ
・バレンシア(スペイン)
・インテル(イタリア)
・セビージャ(スペイン) など
クリホビアク(ポーランド代表)
- 所属クラブ
アブハ・クラブ - 過去の所属クラブ
・セビージャ(スペイン)
・パリ サンジェルマン(フランス)
・AEKアテネ(ギリシャ) など
2022年はアル・シャバブ(サウジアラビア)でプレー。
キム・スンギュ(韓国代表)
- 所属クラブ
アル・シャバブ - 過去の所属クラブ
・ヴィッセル神戸(日本)
・柏レイソル(日本) など
なぜ大物がサウジアラビアに移籍するのか
Jリーグも、1993年の開幕当初は数々のスタープレーヤーが加入し、リーグ全体が盛り上がりました。
近年でいえば、イニエスタ選手やポドルスキ選手など。
・2014年:フォルラン(元ウルグアイ代表)
・2017年:ポドルスキ(元ドイツ代表)
・2018年:イニエスタ(元スペイン代表)
1人の大物選手が加入するだけでも、リーグ全体に大きな注目が集まります。
そんな選手が、「1年間に5人、6人と加入する状態」。
それが、現在のサウジアラビアリーグです。
では、「なぜビッグプレーヤーがサウジアラビア行き」を決断するのか。
その最も大きな理由が”お金”です。
- 給与
- チームの環境
- リーグのレベル
- 成長できそうか
選手たちは様々な面を考慮し、移籍先を決めます。
「お金で決めた」というと印象は良くないかもしれませんが、そんなこと言えないほどに桁違いの金額。
2023年夏に移籍した選手の中での最高待遇を受けるであろうベンゼマ選手。
その待遇は、なんと1年で推定300億円。(参照:サッカーダイジェスト)
日本代表の久保建英選手にも、4年240億円の超高額オファーが届いたという噂も。(参照:サッカーダイジェスト)
そして驚くべきことに、サウジアラビアは”所得税なし”。(参照:the WORLD)
参考までに、日本のJリーグでは、超大物選手でも年間数億円ほど。
一般的には”超高収入”にあたりますが、それでもサウジの待遇とは歴然とした差があります。
「さすがオイルマネー」と言いたいところですが、今回はそれだけではありません。
”PIF”という、政府系の投資ファンドが大きく関与しています。
※リオネル・メッシにも、サウジからの「年棒700億円」オファーが届いていたようです。
PIFとは
サウジの政府系投資ファンドである「パブリック・インベストメント・ファンド」。
略して、”PIF”。
PIFは、インフラ・不動産・テクノロジーなど様々な分野に投資しています。(参照:REUTERS)
そのPIFが、サウジの4クラブを買収。(参照:超ワールドサッカー)
- アル・イテハド
- アル・ナスル
- アル・ヒラル
- アル・アハリ
気になった方は、一度「2023年夏にサウジアラビアに移籍する選手」に戻ってみてください。
ほとんどの選手が、この4クラブに移籍しています。
ニューカッスルを買収
ニューカッスル・ユナイテッドは、2022-23のプレミアリーグ(イングランド)を4位でフィニッシュ。
21年ぶりに”CL(チャンピオンズリーグ)出場権”を獲得した古豪です。
実は2021年10月に、”PIF”はニューカッスルを買収しています。(参照:サッカーキング)
ここ20年の間、定位置となっていたのは二桁順位。
時には2部に降格することもあったクラブを、”強豪”へと復活させました。
お金があるクラブの典型的な失敗が、”とりあえず有名な選手を買ってしまうこと”。
ニューカッスルは全くの逆。
スカウトなどのスタッフ陣にもお金を投じ、優秀な人材を確保。
そして、選手についてもビッグネームを獲得するのではなく、”適切な選手”を複数人獲得。
さすが政府系の投資ファンドです。
サウジアラビアリーグの現状
「たしかにお金があることはわかったけど、サッカーのレベル低いんでしょ・・・?」
事実、ヨーロッパの4大リーグと比較すると”数段落ちる”のは間違いありません。
では、実際には「どのくらいのレベルなのか」を見ていきます。
4大リーグとは
世界で最もハイレベルと言われる4つの国のリーグのこと。
・イングランド
・スペイン
・イタリア
・ドイツ
※フランスリーグを含め、”5大リーグ”と呼ばれることも。
ACLでの成績はアジアTOP3
サウジアラビアリーグが開幕したのは1976年。
もうすぐ50周年を迎える歴史あるリーグです。
アジア王者を決める大会”ACL”の成績を見てみましょう。
Kリーグ(韓国)、Jリーグ(日本)に次いで3番目の優勝回数を誇ります。※2002年の名称変更以降の成績
リーグ名 | 優勝 | 準優勝 |
---|---|---|
Kリーグ(韓国) | 6回 | 4回 |
Jリーグ(日本) | 5回 | 1回 |
サウジリーグ | 4回 | 5回 |
特に好成績を残しているのは、ここ10年で5回も決勝戦に進出している”アル・ヒラル”。
- 2017年
- 2019年
- 2022年
この3大会は、決勝戦で浦和レッズと対戦しています。(対戦成績は浦和の2勝1敗)
サウジアラビア代表選手が勢揃い
「外国人助っ人が凄いから勝ててるんでしょ?」
それはたしかに否めません。
しかし、サウジアラビア人選手たちも優秀です。
なにせ、2022年カタールW杯に出場したサウジアラビア代表26名。
この26名全員がサウジリーグでプレーしています。
- アジア最終予選では日本と1勝1敗
- 本大会ではアルゼンチン代表に勝利
世界トップクラスではありませんが、世界と戦う力を持った選手たち。
自国リーグで日頃から”世界トップ”と練習し、対戦することで、サウジアラビアの選手たちにどんな変化が起きるのでしょうか・・・。
サウジアラビアリーグを観戦する方法
Embed from Getty Imagesサウジアラビアリーグは「SPOTV NOW」にて一部試合を視聴できます。
2023年夏に、U-NEXTにて”SPOTV NOWパック”が登場しました。
詳しくは、下記のボタンより詳細をご確認ください。
まとめ
オイルマネーが潤っている国は、”キャリア晩年を迎えたビッグネーム”を獲得する印象がありました。
サウジアラビアも同様、C.ロナウドやベンゼマのように30代後半に差し掛かった選手を獲得しています。
しかし、30歳前後の”働き盛りのビッグネーム”の移籍が多いのも事実。
サウジアラビアリーグの成長度合いによっては、「アジアサッカーの勢力図」や「世界からのアジアの見られ方」が大きく変わるかもしれません。
コメント