【サッカー用語解説】ポットって何??
2026年W杯出場を決めた日本代表。
なんと、8大会連続でのW杯出場です!
W杯での成績を振り返ると、57%の確率でGLを突破。(4/7回)
2022年に至っては、”死の組”を突破してのベスト16入りを実現しました。
次の目標は、”W杯ベスト8以上”です。
高い目標もあってか、W杯出場決定してからこんなワードをよく聞きませんか?
「ポット1」。
サッカーファン歴の長い方であれば、スッと入る単語でしょう。
W杯のみならず、アジア杯やCLでもよく耳にしますよね。
ただ、「ポット1って何??」ってなってる方もいるのではないでしょうか?
いや、多いのではないでしょうか?
今回は、『ポットとは?』をテーマに、サッカー用語解説をしていきます!
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。

ポット分けの仕組み
Embed from Getty Images真っ先に気になるのは、「ポットってなんなのか?」ということですよね。
そして、ポットがどのような役目を果たすのかについて触れていきます。
ポットって何?
Embed from Getty Images簡単に言ってしまえば、『ポット=抽選の箱』。
GL(グループリーグ)の抽選会って見たことありますか?
サッカー界の大御所が、抽選箱に手を入れてくじ引きをするわけですが・・・。
あれって、箱が複数に分かれているんです。
ポット1、ポット2、ポット3、ポット4・・・って感じに。
各ポットから1カ国ずつが選ばれ、GLの組み合わせが決まります。
どんな風に分かれているのかというと、”サッカーの強さ”を基準にしています。
- ポット1:超強豪国
- ポット2:強豪国
- ポット3:準強豪国
- ポット4:ダークホース
イメージとしてはこんな感じ。 ※強さ+地域を考慮することも。
かつては、大陸ごとでのポット分けをしていました。
(例)
・ポット1→開催国+FIFAランク上位7カ国
・ポット2→南米・アフリカ
・ポット3→アジア・北中米
・ポット4→ヨーロッパ
ポットの決め方
Embed from Getty Imagesでは、サッカーの強さをどのように推しはかるのか?
それは、FIFAランクです。
W杯出場国のうち、FIFAランク上位の国から順番に、ポット1、ポット2・・・と振り分けられていきます。
例外となるのは、W杯開催国。
開催国は、無条件にポット1に入ります。
プレーオフ経由でW杯出場を決めた場合、FIFAランクが高くてもポット4に入るケースも。
死の組が生まれる理由
Embed from Getty Images『死の組=強豪揃いのグループ』
主要な大会では、強さ順にポット分けをし、その上で抽選を行います。
それでも、必ずと言って良いほど「死の組」が生まれます。
2022年カタールW杯では、日本代表も死の組に入り、大会前に絶望した方も多いのでは?
このケースの場合、1番の原因は”ドイツがポット2にいたこと”です。
ドイツがポット2にいたことで、超・強豪2カ国が同じグループに入ってしまった。
更に、ポット3・ポット4の中では実績のある日本、コスタリカが同じグループに。
そんな偶然が重なり、死の組が生まれたわけですが・・・。
これ、避けられません。
なぜかと言うと、ポット1に入れるのは7カ国だったから。
「強い国」と言われて、真っ先に名前があがるのは・・・
- ブラジル
- アルゼンチン
- フランス
- スペイン
- イングランド
- ポルトガル
- ベルギー
あたりでしょうか?
そうなると、ドイツやイタリア、チリやコロンビアは?
オランダやクロアチアは?
そういった錚々たる顔ぶれが、ポット2に入ってくるわけです。
これだけで、強豪2カ国が同じグループになるのはイメージできるはず。
そこに、ポット3から”番狂せを起こせる準・強豪国”が入れば、死の組の出来上がりです。
改めて考えると、2022年W杯で「日本が首位突破した」という事実は、本当にとんでもないこと。
ただ、これは前回大会までの話。
今大会から、出場国が「32→48」に増加します。
ポット1、ポット2の枠も広がるため、GLでの”強豪対決”は起こりにくくなります。
ポット1に入るメリット
Embed from Getty Images次は、”ポット1に入ることのメリット”について。
なぜ多くの方が、「日本のポット1入り」を期待するのか?
その理由を見ていきましょう。
GL突破の可能性が高くなる
Embed from Getty Images先の項で説明した通り、「ポット1=超・強豪国」という扱いになります。
その場合、同じグループの3カ国は、すべてFIFAランクで下位の国。
言い換えれば、「勝てる可能性が高くなる」ということです。
必然的に、GL突破率はグッと高くなります!
トーナメントで有利になる
Embed from Getty Images順当にいけば、ポット1の国が1位突破します。
もちろん例外はありますが、その確率は高いでしょう。
これがなぜ重要かというと、”トーナメント”に影響するから。
GLを突破した場合、他グループを突破した国と対戦するわけですが・・・。
1回戦は、”1位突破vs2位突破”になります。
つまり、首位突破できれば、ここでも格下と対戦する可能性が高くなるということ。
「ベスト8以上」を目標とする日本代表にとって、これはとても重要!
なぜなら、ベスト8以上を達成するには、トーナメントで勝ち上がる必要があるからです。
日本代表 歴代のポットと結果(W杯)
年度 (開催国) | ポット | 日本の順位 |
---|---|---|
1998年W杯 (フランス) | ポット4 | GL敗退 |
2002年W杯 (日本・韓国) | ポット1 (開催国) | ベスト16 |
2006年W杯 (ドイツ) | ポット4 | GL敗退 |
2010年W杯 (南アフリカ) | ポット3 | ベスト16 |
2014年W杯 (ブラジル) | ポット3 | GL敗退 |
2018年W杯 (ロシア) | ポット4 | ベスト16 |
2022年W杯 (カタール) | ポット3 | ベスト16 |
ここでは、”日本代表の歴代ポット&成績”を見ていきましょう。
過去の7大会の結果を、 上記の表にまとめました。
2014年までは”大陸ごとのポット分け”が行われていたので、あくまでも参考程度ですが・・・。
日本代表は、高い頻度で下剋上を起こしていることがわかります。
2026年W杯のポット分けはどうなる?
Embed from Getty ImagesW杯の組み合わせが決まるのは2025年12月。
本大会が開催される、ちょうど1年前に行われます。
ここで、現在のFIFAランクを元に、「W杯の組み合わせはどうなるか?」を見ていきます。
現在のFIFAランキング(2025年4月時点)
FIFAランク | 国名 |
---|---|
1位 | アルゼンチン (南米) |
2位 | スペイン (欧州) |
3位 | フランス (欧州) |
4位 | イングランド (欧州) |
5位 | ブラジル (南米) |
6位 | オランダ (欧州) |
7位 | ポルトガル (欧州) |
8位 | ベルギー (欧州) |
9位 | イタリア (欧州) |
10位 | ドイツ (欧州) |
11位 | クロアチア (欧州) |
12位 | モロッコ (アフリカ) |
13位 | ウルグアイ (南米) |
14位 | コロンビア (南米) |
15位 | 日本 (アジア) |
16位 | アメリカ (北中米) |
17位 | メキシコ (北中米) |
18位 | イラン (アジア) |
19位 | セネガル (アフリカ) |
20位 | スイス (欧州) |
21位 | デンマーク (欧州) |
22位 | オーストリア (欧州) |
23位 | 韓国 (アジア) |
24位 | エクアドル (南米) |
25位 | ウクライナ (欧州) |
26位 | オーストラリア (アジア) |
27位 | トルコ (欧州) |
28位 | スウェーデン (欧州) |
29位 | ウェールズ (欧州) |
30位 | カナダ (北中米) |
※2025年4月時点のFIFAランキングです。
ポット1入りするであろう国
Embed from Getty Images出場枠が”48カ国”に増えたため、ポット1に入るのは12カ国。
しかし、1位〜12位までがポット1に入れるわけではありません。
2026年W杯は、アメリカ・カナダ・メキシコによる”3カ国共同開催”。
そのため、上記3カ国は予選なしで本大会に出場できる上に、”ポット1入り”も確定しています。
つまり、”FIFAランク1位〜9位”だけがポット1入りできるのです。
抽選会が開催される2025年12月までに、ランキングの変動はあるでしょう。
さらに、上位国の中で、予選敗退する国もあるかもしれません。
※イタリア代表は2大会連続で予選敗退中。
何が起きるかはわかりません。
ただ、現在の暫定順位を用いるのであれば、ポット1は以下のようになります。
・アメリカ(開催国)
・メキシコ(開催国)
・カナダ(開催国)
・アルゼンチン
・スペイン
・フランス
・イングランド
・ブラジル
・オランダ
・ポルトガル
・ベルギー
・イタリア
日本はポット2入りが濃厚?
Embed from Getty Images現在、日本代表はFIFAランク15位。
「史上最強」と呼ばれる通り、かなりの高順位です。
2010年代は50位前後が定位置だったことを考えても、かなりすごいこと!!
「ポット1入りを狙える」ってだけでも、感慨深いものがあります。
ただ、これだけ高順位でも、まだポット2。
- 5つ以上順位をあげる
- 上位にいる錚々たる国々
必要条件を考えると、ポット1入りはなかなか難しい目標です。
それでもポット1入りを狙うのであれば・・・。
- 残りのW杯予選で全勝
- 強豪国との親善試合を組み、全勝する
これだけやっても、「ポット1入りできるかどうか?」というレベルです。
ポット3になる可能性も?
Embed from Getty Images今後の結果次第では、FIFAランクが低下することもあります。
万が一、27位以下になってしまった場合、ポット3に入る可能性も。
2022年大会では”ポット3からの首位突破”を果たしているので、絶望する必要はありません。
しかし、やっぱり有利に大会を進めたいのが本音。
「W杯ベスト8以上」を目指すなら、ポット2は死守したいところです。
まとめ
今回は、「ポット分け」について解説しました。
この考え方は、その他の大会においても共通することが多いです。
CL(チャンピオンズリーグ)やACL。
アジア杯などの各大陸の大会でも、ポット分けを行い、GL(グループリーグ)の組み合わせを決めています。
このように、”大会の仕組み”がわかると、より一層サッカーを楽しめるはずです!!
また、蹴り道ブログでは、サッカー選手についての解説もしています。
【2024-25年版 海外組の一覧】という記事が人気なので、ぜひ一読してみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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